八雲町について
去年の今頃、八雲町に行ったことを思い出していた。
八雲町は道南にある町で、札幌からはかなり離れている。
なぜ八雲町に行ったのかというと、ホ・オポノポノの平良アイリーンさんが講演を行うと知ったからだ。
当時、我々はホ・オポノポノを実践し始めたばかりで、ホ・オポノポノの関係者(というか、第一人者)に直接会えるチャンスを、逃したくはなかったのだ。
ホ・オポノポノは、とてもシンプルなスピリチュアルだ。
人生のあらゆる問題は「過去の記憶(それはこの人生にとどまらない)の再生」が原因であるとし、過去の記憶をクリーニングする事が、最も大切なことであるという。
クリーニングの方法もシンプルで、四つの言葉を唱えるだけだ。
「ありがとう。ごめんなさい。許してください。愛してます」
なんと、実践としてはこれだけなのだ。もちろん、ホ・オポノポノの独特な世界観はあるけれど。
講演会は、ちょっと不思議な思い出になった。
まず、会場が八雲の町からさらに内陸に入ったところで、山奥といってもいいところだった。
公民館かなにかが会場かと思ったら、小さなカフェのような店だった。
会場に着いて時間があったので、僕は山の上の神社にお参りした。
そのあとクルマの中で待っていたら、平良アイリーンさんの姿が見えた。彼女はひとりで、僕がさっき行った神社に歩いて行った。
講演については、ここでは特に書くことがない。初心者向けに、本を一冊読めばわかることが話されただけだから。
アイリーンさんは、華奢でとても可憐な人だった。なんだか守ってあげたくなるような、そんな女性だった。
講演が終わって、宿を取っている八雲の町にクルマを走らせている間、夕陽がとても美しかった。空気が透明で、風景がきらきらしていた。
なんだか夢みたいだな、僕はそう思っていた。
その後、ヨーガに引き寄せられるように惹かれて、ホ・オポノポノから離れていったけれど、それもホ・オポノポノのお陰だと僕は思っている。
魑魅魍魎が蠢めくスピリチュアルの森を抜け出して、ヨーガへと特に怪我もなく辿り着くことが出来たのは、ホ・オポノポノのクリーニングが大きかったのではないか。
実践していた期間は短かったけれど、ヨーガへと僕を導いたのはホ・オポノポノだったのだと、僕は思っている。
そしてそのことを、僕なりに感謝している。
あれから一年しか経っていないけれど、八雲町でアイリーンさんに会った日のことは、ずいぶん遠い思い出のように僕には感じられるのです。